淀川長治さんは試写会から戻ると、あの俳優は良かった、ストーリーはどれも素晴らしいと、決して『いいね』しか言わなかった。
そう言う映画批評家だった、ということです。
褒める批評を続けるってことは難しいものですが、不満の声が出てこない演奏家がいる。
スポーツのアスリートが練習前の、モチベーション・アップに気持ちの良い演奏ですよ。
アルゲリッチの演奏は、ベートーヴェンの初期のピアノ協奏曲でも水準を超えている。1968年以来のフレンドシップの再開といってロンドン交響楽団ではなく、マーラー・チェンバー・オーケストラだ。『第3番』が、此のオーケストラにふさわしい音楽だったのだろう。

2004年リリース。2000年録音の第2番に、2004年録音の第3番をとりあわせて登場した。いずれもライヴ録音ですが、充実した響きをしている。分厚く抑揚波打つオーケストラに、激しい打鍵のピアノが混濁していない。CDを再生すると3番が先に始まりますが、演奏の実はこちらが大きい。 http://amzn.to/182US11


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