日活映画100の青春
一足早く宿で一息をついていた学生さんが、峠で出会った少女の一行が追いついたのを見つけて宿屋の二階から声をかける。
『旦那様、鼻の下にご飯粒がついてますよ』
ちょうど夕餉の膳を下げに来た中居が、学生さんをからかう。
踊り子の少女は、温泉を使ってからすぐ行きます。と返事する。
その子供っぽいこと。パッパカ裸になると、湯船に飛び込んだかと思えば早々に湯から出て済ませてしまった。
『雀みたいなことしないで、ゆっくりつかりなさい』
少女が女になる短い輝きを爽やかに描いている。一高生が旅の途中で同行した旅芸人とのログ小説。
踊り子、芸者、売春。性問題、風俗をテーマにしている。
夏休みの読書感想文のスタンダード。話の展開を追って、そのまま感じたことを書くんで無しに内包している風俗というテーマに接触出来れば良い評価をもらえる。